私達の時代認識
私達は地域に根ざしたさまざまなプロジェクトに関わりながら、
地球全体の持続可能性について考える中で、今という時代を、次のように考えています。
・近代以前の地域社会は、人と自然の関係性が保たれており、有形無形の知恵が蓄積し、
持続可能な循環型社会を構築していた。
・我が国では、「自然村」と呼ばれる7万余の持続可能な集落が存在していた。
・工業化の進展に伴い、郡部から都市部へと人口が移動し、工業生産が伸びていく中で、
高度経済成長と物質的な豊かさがもたらされた。
・経済成長は、郡部の地域社会に対しても恩恵をもたらしてきたが、
都市部への人口流出が、徐々に地域の力を減退させてきた。
・近代化・都市化は、地域社会における共同体の自治の力を弱め、
人と人とのつながり、人と自然とのつながり、世代間のつながりを分断してきた。
・経済成長が限界を迎える中で、経済の量的拡大によって国民全体が豊かになる時代は終わり、
限られたパイを奪い合う時代へと変化してきている。
・経済と物質循環がグローバル化してつながり合う中で、地域の暮らしや経済は、
グローバル経済の浮沈の影響を強く受けるようになった。
・グローバル企業・グローバル金融は国家の枠組みを超え、利潤を求めて行動する中で、
誰にもコントロールできない状況が生じている。