「小さな地域から持続可能な社会をつくる」という仮説
私たちは、科学技術と経済成長による豊かさを謳歌している一方で、先行きの見えない不安な時代を生きています。経済の停滞、職を得ることのできない若者の増加、都市への人口集中と郡部の疲弊、枯渇性資源に依存するエネルギー供給の限界・・・など。
これらの現象の背後にある<近代文明の限界>は、1970年代から多くの識者によって指摘されてきました。ローマクラブ「成長の限界」(1972年)や、E・F・シューマッハ―「Small is beautiful」(1973年)などは、枯渇性資源に頼った社会はいずれ限界を迎えるということを指摘しています。しかしながら、持続不能な状態は、いまだ、改善の兆しを見せていません。
持続不能社会を持続可能社会へと転換していくためには、「小さな地域から持続可能社会をつくっていく」ということが必要なのではないかというのが、私たちの仮説です。